たかが戸籍されど戸籍

みなさん、こんにちは。香川のマラソン行政書士の山岡です🎽

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今回は相続手続きで必ず準備しなければならない「戸籍」について解説します。

戸籍は何のために必要?

そもそも戸籍は何のために必要なのでしょうか。

それは、一言で言うと「相続人を確定するため」になります。

身近な人が亡くなって相続が発生すると、被相続人(亡くなった人)の所有していた財産や権利は相続人が引き継ぐことになります。

基本的には、相続人全員の同意がなければ被相続人の財産に手を付けることはできません。

そのため、誰が相続人なのかを明確にする必要があり、戸籍によって亡くなった人と相続人の続柄を確認する訳です。

遺言書がない場合の遺産分割は相続人全員で行わなければ後で無効になりますし、遺言書がない場合にも遺言内容によっては本来、遺産をもらえるはずだった相続人から遺留分を請求されることも想定して、誰が相続人なのかは最低限確認しておく必要があります。

戸籍を見て初めて分かること

誰が相続人になるのかは、家族構成によって異なります。

被相続人の配偶者は必ず相続人ですが、配偶者以外は子どもまたは両親、祖父母あるいは兄弟姉妹、孫や、甥や姪などさまざまです。

例えば、被相続人と一緒に暮らしていた妻や子どもが「相続人は自分たち以外にはいない」と思い込んでいても、戸籍を確認してみると被相続人の先妻との子や認知している子がいて思いがけず相続人が増えることがあります。

また、反対に「自分は相続人だ」と思っていても、亡くなった父親は母親の再婚相手で養子縁組されていなければ、相続人にはなりません。

これらは、戸籍を見て初めて分かることです。

戸籍は直前のものだけでいいの?

被相続人の死亡時点の戸籍は、死亡したときに本籍のあった役所で取得できます。

しかし、この死亡時点の戸籍だけでは相続人を特定することはほとんどできません。最低限、出生から死亡までの期間の戸籍が必要になります。

上記イラストの場合、出生時には両親と同じ戸籍に記録されていますが、婚姻して新しく戸籍が編製されています。

その後の引っ越しに伴い、本籍も変更したため、3つめの戸籍が作られました。

そして、平成17年に戸籍がコンピューター化され、現在の様式の戸籍が編製されています。

このように、一人の方の出生から死亡までの戸籍を揃えようとすると、何部にもなることが通常です。

また、戸籍は本籍のある役所および本籍を置いていた役所で取得しなければならず、転籍があって複数の都道府県や市に本籍を置いていた場合は、一か所の役所で出生から死亡までの一連の戸籍を揃えることはできず、本籍のあったそれぞれの役所に請求しなければなりません。

新戸籍には情報が移されない

戸籍は結婚や転籍、改製によって編製されますので、編製の度ごとにそれを遡って取得しないと、出生から死亡までの戸籍を全て揃えることはできません。

また、最新の戸籍に相続人の情報が全て記載されるのであれば、わざわざ過去の戸籍を揃える必要はありませんが、婚姻によって新たな戸籍を編製した場合、前の戸籍に記載されていた両親や兄弟姉妹の情報は新しい戸籍には記載されません。

そのため、正確に相続人を把握するため、被相続人の出生から死亡までの戸籍を揃える必要がある分けです。

戸籍収集が不十分だとどうなる?

では、戸籍収集が不十分なままで相続手続きが行われた場合、どのようなことが起きるのか、考えてみたいと思います。

戸籍収集が不十分だということは、相続人の確認作業が未完であることと同じで、本来は相続人全員での同意が必要であるにもかかわらず、一部の相続人の同意を得ないまま、相続手続きが行われることになります。

例えば、相続人から預金の解約を申し出された金融機関が、相続人の言うことを信じて預金を解約したとします。

もし、その後に被相続人が認知した子がいることが分かった場合、勝手に預金を解約したとして大きなトラブルになる可能性があります。

しかも、相続人だけのトラブルでは収まらず、金融機関に対しても十分な確認を欠いたとして損害賠償を請求されることも考えられます。

相続人の中には、「新たな相続人が出てきたら、それはその時にまた話し合えばいいじゃないか」と考える方もいらっしゃいますが、このような考えは大変危険だということを認識しておく必要があるでしょう。

戸籍収集は相続手続きの中でも大変手間がかかります。それは、ただ集めれば良いというものでなく、誰が相続人になるのか集めた戸籍から正確に読み解くことも必要になるからです。

また、相続人が被相続人より先に死亡していて、子どもに代襲している場合には、先に死亡している相続人についても出生から死亡までの戸籍を揃えなければなりません。

以上、今回は「たかが戸籍されど戸籍」と題して、戸籍による相続人確定の重要性について解説しました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました🙇‍♀️

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