何も相続しない人への判押し料はいくら払えばいい?

亡くなった方(被相続人)または被相続人の両親に再婚歴がある場合の相続では、母親違いの兄弟が相続人として現れることがあります。

異母兄弟、半血兄弟と呼ばれたりもしますが、相続手続きを進めるために連絡をすると、「私は関わりたくないから、遺産についてはそちらで処分してください」という返答がされることがあります。

この場合、直接、相続手続きを進める立場の者からすると、相続人が減って「これで、相続手続きが楽になる」と思うかもしれません。

しかし、預貯金解約や不動産登記などの手続きにおいては、書類上で実際に遺産の受け取りを辞退した人がいることが分かるようにしなければなりません。

遺産を受け取らないとき

遺産の受け取りを辞退する場合の手続きとしては、①遺産分割協議書を作成して受け取る財産はないが判だけを押してもらう、②他の相続人へ相続分の譲渡を行う、③相続放棄を行う方法があります。

では、それぞれについて説明します。

遺産分割協議書による場合

相続人が複数いる相続では、最終的に全ての財産を列挙し、誰がどれだけ相続するかを明記した遺産分割協議書を作成して、相続人全員が署名、押印します。

この遺産分割協議書は、そこに記載された遺産の分け方について相続人全員が同意していることを示す重要な書類で、何も相続しない人も署名と押印が必要です。

押印は実印でなければならず、印鑑証明書も添付しますので、何も相続しない人にも、書類作成の手間や手数料の金銭的負担をかけてしまうことになります。

相続分の譲渡による場合

相続分の譲渡とは、自分の相続分を他の相続人または第三者に譲ることです。

被相続人の子として今回の相続では4分の1の相続分がある場合には、その4分の1の遺産を受け取る権利を譲渡することになります。

譲渡は有償ですることも無償ですることもできます。

また、他の相続人の同意を得ることなく、当事者同士の合意だけで行うことができます。

この、相続分の譲渡を行う場合には、譲渡があったことの証明として「相続分譲渡証書」を作成します。

相続分譲渡証書も遺産分割協議書と同様に、署名と実印を用いた押印をして、印鑑証明書を添付しますので、何も相続しない人に書類作成の手間と手数料の金銭的負担をかけることになります。

相続放棄による場合

相続放棄は被相続人の財産を一切受け取らない場合に被相続人の死亡から3ヵ月以内に家庭裁判所に必要書類を提出して行います。

家庭裁判所に受理されると、その人は元々相続人ではなかったものとされます。

元々相続人ではない立場となることで、以降、被相続人が遺した借金などのマイナス財産が見つかっても、それを引き継ぐことはありません。

相続放棄の手続きは家庭裁判所へ行いますが、①遺産分割協議書による場合、②相続分の譲渡による場合と比べると、最も手間がかかります。

自身の戸籍謄本や亡くなった方の戸籍謄本、住民票などを取得した上、相続放棄の申述書を作成しなければなりません。

また、相続放棄したことを第三者に明確にするためには、相続放棄申述受理証明書という書類も別途、請求する必要があります。

さらには、唯一、「自己のために相続があったことを知ったときから3ヵ月以内」という期限が設けられている手続きですので、何も相続しない人に時間的負担も加わることになります。

判押し料はいくら?

以上のように、遺産の受け取りを辞退する場合の手続きとして3つの方法を紹介しましたが、いずれの方法をとるにしても、遺産を受け取る予定のない相続人には、遺産の受け取りを辞退するにも関わらず、書類に署名したり、印鑑証明書を取りに行ったり、戸籍謄本を揃えたりと負担がかかることになります。

このときの手間と負担をかけたことに対する社会通念上のお礼として支払われるお金が「判押し料」と呼ばれるものです。

判押し料は、法律で定められているものではありませんので、全てのケースで払わなければならないものではありません。また、支払い金額の相場やルールも特にありません。

相続財産の額が1000万円と1億円では重みが違いますし、あまりにも高額な判押し料だと、遺産分割するのと同じになってしまいます。贈与税にも気をつけなければなりません。

一般的には、相続財産の額や相続人の数、その人との間柄、判押し料を支払う人の財力などから総合的に勘案して決定しますが、一人あたり10万円から数十万円程度になることが多いようです。

もちろん判押し料なしというケースもありますし、相手側との交渉次第で金額は変わります。

ただし、判押し料を支払う場合には、全員一律にすることをお勧めします。

金額に差をつけると、後々どこからか耳に入った場合に、トラブルの原因になったり、しこりを残すことにもなりかねません。

代償分割による判押し料の支払い

では、最後に代償分割による判押し料の支払い方について説明します。

判押し料の支払いは、直接、現金で渡す場合や、口座に振込むなどの方法がありますが、これらの方法を取る場合は、贈与税に気を付ける必要があります。

判押し料が単なる贈与だとみなされると、基礎控除額を超えていると贈与税が課せられてしまうからです。

そこで、贈与税の課税を防ぐための方法として、代償分割があります。

代償分割とは、相続人の一人が相続財産の全部または一部を取得する代わりに、他の相続人には代償として金銭を支払う分割方法です。

代償分割を行う場合は遺産分割協議書内に代償分割する旨を記載します。

以上、今回は何も相続しない人に支払う判押し料について解説しました。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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