相続は遺言の確認から

みなさん、こんにちは。香川のマラソン行政書士の山岡です🎽

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遺言書の有無の確認

相続が発生して最初に行うことは遺言書が残されているかどうかの確認です。

遺言書の作成件数は亡くなる方の10人に1人の割合です。

年々その割合も増えていますので、遺言書なんて書いてないだろうと思い込むことは危険です。

遺言書の存在を知らされていなかったとしても、亡くなった方が大切なものを保管していた場所などを調べて、遺言書が残されていないか必ず確認するようにしてください。

遺言書にはいくつかの種類があります。遺言内容をすべて自書する「自筆証書遺言」、公証役場で公証人が作成する「公正証書遺言」、また遺言内容は秘密にしたまま遺言の存在だけを公証役場に証明してもらう「秘密証書遺言」の3つです。

公正証書遺言の確認

遺言書を公正証書遺言として残している場合は公証役場に原本が保管されています。

相続人または相続人の代理人であれば、全国の公証役場で遺言書の有無の確認ができます。

公証役場での遺言検索には、死亡届や戸籍謄本などの死亡を証明する書類、相続関係が分かる戸籍謄本、手続きをする人の本人確認書類が必要になります。

自筆証書遺言の確認

一方、自筆証書遺言の場合、家族の誰にも遺言書の保管場所を知らされていないときは、保管されている可能性のある場所を探す必要があります。

自宅ならタンスや引き出し、金庫、仏壇、本棚などが保管されやすい場所です。

また、生前に取り引きしていた金融機関の貸金庫に預けていることも考えらえます。

その他には取り引きのあった信託銀行や友人・知人、付き合いのある専門家に預けていることも考えられます。

自筆証書遺言の保管制度

これまで自筆証書遺言については、せっかく書いていたのに見つけられないといったことや、遺産分割が終わって何年も経過してから見つかって、相続トラブルの種になることがありました。

こうしたリスクを解消するため、2020年の7月から法務局で自筆証書遺言を保管する制度が始まります。そのため、制度開始以降は法務局でも自筆証書遺言が保管されている可能性があります。

また、法務局で保管された自筆証書遺言については以降で説明する検認が不要です。

この制度を利用した場合、公正証書遺言と同様に全国の法務局で遺言書の有無の確認をすることができます。

遺言書が見つかったら

自筆証書遺言が見つかったら、封のしてあるものは開封してはいけません。

開封をしていない状態で家庭裁判所に持って行って、検認を受けなければなりません。

検認とは相続人立会いの下、遺言書を開封し、遺言の内容、日付や署名、どのような紙で書かれているかなどを確認して、それ以降に遺言の変造や偽造ができないようにするための手続きです。

検認済みの遺言書には検認済証明書が発行されます。

検認はあくまで亡くなった方の遺言書が確かに存在するということを明らかにするもので、内容が適切かどうかの判断をするものではありません。

そのため、家庭裁判所から検認済みの証明書を添付された遺言書であっても内容によっては無効になることがあります。

遺言書が法的な効力を持つためには、正式な書式や書き方があります。自分で書く遺言が不安だという方は、公証役場で作成する公正証書遺言を検討すると良いでしょう。

遺言執行者が指定されている場合

遺言執行者とは、遺言に書かれた内容を実現するために必要な手続きをする人のことです。

遺言に「妻へ自宅を、長男に預金を相続させる」と書かれていても実際に不動産登記の変更や預金の名義変更手続きを行う人がいないと、遺言した意味がありません。

そこで、遺言書の思いを確実なものとするため、信頼のできる人を遺言執行者として指定しておく訳です。

遺言の内容は絶対もの?

遺言書がある場合の遺産の分け方については、遺言の内容が優先されます。

ただし、内容によってはもう少しうまく分ければ平等になるとか、相続税を減らせる場合もあります。

このような場合、相続人全員の合意があれば遺言とは違う遺産の分け方をすることも可能です。

しかし、相続人の一人でも反対者がいるときは遺言内容に従わないといけません。

また、全ての財産を特定の人に渡す内容の遺言がされているときは他の相続人から遺留分を請求されることがあります。

遺留分とは相続人が持つ最低限の遺産を取得する権利のことで、被相続人の配偶者や子ども、両親などが権利を有しています。被相続人の兄弟には遺留分はありません。

遺留分が請求されたときは、最低限の遺産を渡すか、それに代わる金銭を支払わなければなりません。

以上、今回は相続は遺言の確認からというテーマで解説しました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました🙇‍♀️

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