配偶者は遺産相続で相続税が優遇されます

香川のマラソン行政書士の山岡です🎽

夫の遺産相続で、妻の相続税が優遇される制度があるのはご存知でしょうか?

2分で分かる相続知識、今回のテーマは「相続税の配偶者優遇制度」です🙂

配偶者控除

相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減制度)とは、夫が亡くなった場合、配偶者である妻の相続分に対して1億6千万円か法定相続分のどちらか高い方の相続税が免除されるものです。

3億円の財産を残して夫が亡くなった場合で考えてみましょう。

相続人は妻と子です。

このときの法定相続分はそれぞれ2分の1で1億5千万円です。

この場合に、配偶者控除を利用すると、妻の取り分である1億5千万円については、相続税がかからないことになります。

それでは相続財産が4億円ではどうでしょうか。

妻と子はそれぞれ2億円を相続することになりますね。

配偶者控除の規定は1億6千万円か法定相続分のどちらか高い方の相続税が免除されるとなっています。

したがって、妻はこの場合も相続税はかかりません。

配偶者控除の要件

次に、この制度を利用する際の要件について、見ていきましょう。

まず、法律上の配偶者でなければなりません。

内縁関係にあって事実上、夫婦であるかのように暮らしていても婚姻届がされていない場合は適用されません。

2番目に、相続税の申告期限までに遺産分割の手続きを終わらせて、申告書が税務署に提出されていることが必要です。

相続税の申告は、配偶者が亡くなってから10か月以内にしなければなりません。

3番目には、仮装または隠蔽された財産でないことです。

税務調査によって遺産を隠していることが発覚した場合は、指摘を受けて修正申告をします。そのときに隠していた遺産については配偶者控除を受けることができません。

2次相続に注意

節税効果の高い制度ですが、利用については注意点があります。

それは2次相続も視野に入れて利用を考えないといけないということです。

夫から妻への相続が1次相続。妻から子への相続が2次相続です。

夫から妻への相続で、配偶者控除が使えるからと単純に手続きをしてしまうと、妻から子への相続場面で膨大な相続税が発生し、トータルでみたときに全然得にならない場合もあります。

例えば、夫、妻、子の3人家族で夫が亡くなった1次相続で、夫の全ての財産(1億円)を妻に相続したとします。このときにかかる相続税は配偶者控除の利用により0円です。

では次に妻が亡くなって子への2次相続が発生したとします。

妻も1億円の財産を有していて夫の財産を合わせて2億円が子に渡ることになります。このときの相続税額は4860万円です。

一方、夫が亡くなった1次相続で財産を妻と子に2分の1づつ分けたとすると、1次相続では385万円の相続税が生じます。

同様に、妻が亡くなった時の2次相続では2860万円の相続税が生じます。合わせて3245万円となり1次、2次のトータルで1615万円の差が生じることになるのです。

1次相続で、相続税がかからないからと安易に全ての財産を妻に相続してしまうと、後々大きな損をしてしまうことにもなりますので注意をしてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました🙇

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